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亡くなっても好きなものを一緒に食べた


《亡き母と私自身の体験談》

亡き母が、末期がんで闘病中のある日、

「喫茶店へ行っきたい。ぜんざいを食べたいなぁ。」

と、言うのです。

母の体調の良い日に

『母と妹と私の三人で、母が入院していた病院近くの喫茶店へ行こう』

と、言うことになったのです。

しかし、

当日になって急に母が、

「母娘三人で出かけるのは、父に悪いから行くのをやめる。」

と、行くのを中止したのです。

『でも、何とか雰囲気だけでも感じて欲しい』

と思い。

母はレモンティが好きでしたので、

【インスタン トのレモンティ】と【おしゃれな紙コップ】【ペーパーナプキン】

を買って、 母の病室へ持参しました。

母は、このレモンティセットを気に入って、

お見舞いに来た友人にも、母自ら嬉しそうにレモンティを出していました。

それでも、 亡くなるまでに、

母の

『「ぜんざい」を食べたい』

と言う願いを叶えてあげる事はできませんでした。


母が他界して後、 妹と二人で、あの病院近くの喫茶店へ行った時です。

二人なのに、お手拭、お水も三人分出されました。

『亡き母も一緒に来てはいるけれど・・』

と、思いつつ レモンティを3つとぜんざいを3つ注文しました。

実際には、亡き母は食べることができませんが、喜んでいました。

ですから、亡き母のぜんざいを私が食べたのです。

その後、 その喫茶店へ三人(実際は二人ですが)で行くと、

亡き母の為に注文した「ぜんざい」を食べることになってしまった私は、

当然のことながら太ってしまったのです。

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